FORMANT BROTHERS

WORKS

せんだいドドンパ節

高音キン (イラスト:岩渕美歩)

 

この作品は、せんだいメディアテーク開館10周年記念事業として2010年5月から12月にかけて開催された「フォルマント兄弟:せんだいめでぃあヲどり制作プロジェクト」が母体となって生まれた。全体テーマとして「いま、バリアとは何か?」を掲げて行われた10周年記念事業のなかで、フォルマント兄弟は、市民参加ワークショップを組織し、芸能と芸術、伝統と現代、ヴァーチャルとリアル…などに伏在するさまざまなバリアの意味を参加者とともに考えつつ、オリジナルの民謡と踊りを制作。10月10日に仙台市で開催された「第13回みちのくYOSAKOIまつり」にチームで出演した。

 

「せんだいドドンパ節」は、その踊りのために作曲した新しい民謡である。宮城県民謡「秋の山唄」の節回しを取り入れ、ドドンパとレゲエのリズムを合体させた9拍子で踊る民謡だ。歌声は、この作品のために「高音(たかね)キン」という人工音声キャラクターを開発した。「NEO都々逸」で採用した和音平均化や17音平均律アルゴリズムに加えて、こぶし回し、唸り声を表現するための「はるみモジュレーター」なる新アルゴリズムも搭載した。

歌詞については2つのバージョンがある。「みちのくYOSAKOIまつり」に先立って、8月28日にサントリーホールで岡野勇仁氏の演奏により世界初演を行ったフォルマント兄弟作詞バージョンと、ワークショップ参加者の作詞による仙台バージョンである。

 

「せんだいドドンパ節」(仙台バージョン)を聴く

 

演奏
岡野勇仁(MIDIキーボード)

2010.08.28  サントリーホール(世界初演)「サントリー芸術財団サマーフェスティバル2010
<MUSIC TODAY21>芥川作曲賞創設20周年記念ガラコンサート」
2010.12.23 せんだいメディアテーク「せんだいめでぃあヲどり制作プロジェクト・ライブ」
2011.01.22 愛知県芸術劇場「AACサウンドパフォーマンス道場プロジェクト特別公演」
2011.07.26 品川よしもとプリンスシアター「ストレンジ・ボイス〜奇妙な声の実験室」

 

「せんだいドドンパ節」作品解説(pdf)