FORMANT BROTHERS

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「兄弟式日本語ボタン音素変換標準規格」公式説明会、盛況のうちに終了

 

 

7/20の「兄弟式日本語ボタン音素変換標準規格」公式説明会、あいにくの雨にも関わらずたくさんの来場者に恵まれて、盛況のうちに終了しました。あらためてご来場いただいた皆様に深く感謝いたします。

 

冒頭、岡野勇仁氏と長坂憲道氏お二人がアコーディオンを抱えて立ち、厳かな「君が代」斉唱から始まりました。オクターブ・ユニゾンで人工音声が歌う「君が代」は、いままに体感したことのない尋常ならざる空気感を醸し出していました。

 

説明会では、まずは簡単にこれまでの兄弟作品をビデオとともに紹介しつつ2003年に考案した「兄弟式日本語鍵盤音素変換標準規格」のおさらいをデモンストレーションしました。そしていよいよ、今回発表するアコーディオンの左手ボタンに対応した「兄弟式日本語ボタン音素変換標準規格 v2.1」の解説へと進みます。長坂さんに手伝っていただいて実際に声を出しながらの分かりやすい説明になったと思います。

 

長坂さんはプロのアコーディオン奏者として活動するとともに、アコーディオンの普及と教育にも熱意を注がれています。その中で初学者にボタン演奏を教えることの難しさを常々感じていて、今回の兄弟規格がアコーディオン教育にも有効であるとのお話をしていただきました。

 

そして、もうひとつ重要な発表として「歌唱メロディの自動楽譜化」の話題へと進みます。兄弟は、NTTデータセキスイシステムズの山崎雅史氏のご協力を得て、人間の歌唱のピッチを解析し制約プログラミングを用いて最適な鍵盤コンビネーション(和音平均化アルゴリズムを前提)の解を得る試みに挑戦していますが、その現段階の成果が発表されました。三輪兄が発声した「はい」「いいえ」を譜面化し、またさらに1オクターブを1/6音ステップで滑らかに上昇下降グリッサンドする楽譜を作成し、岡野勇仁さんに超絶技巧で生演奏していただきました。

説明会の締めくくりは、フォルマント兄弟新作演歌「夢のワルツ」のプロトタイプお披露目です。岡野勇仁さんがアコーディオンで演奏する機械歌唱を、長坂さんがアコースティック・アコーディオンで伴奏…つまり「アコーディオン歌唱をアコーディオンで伴奏する」という、これまた前代未聞の試みでした。この新作は8月26日にサントリーホールで行われるサマーフェスティバル25周年記念ミュージサーカスで正式に初演されます。

 

以上、とても内容の濃い充実した報告会となりました。